イーゲルヒュッテ
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イーゲル

  • Author:イーゲル
  • 699円。タイ生まれ。
    瞳は少年、ところによりおっさん。
    すっとこどっこいな文章und日常の切り売り。
    魚の皮、海老の尻尾を好んで食べます。
    リンクはフリーにござい。

    よく出てくる人たち(一部人外)
    相方(夫)、Y氏undH氏(息子)、不踊木偶〈オドラデク〉(不可視舞弄具ペット)。
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2005/08/03//Wed.
『真夏の死』

三島由紀夫自選短篇集『真夏の死』を再読。
嗚呼、やっぱり凄いです。
彼の文章はその場面に最も適した言葉を寸分違わずに隙間無く
嵌め込んでくるような感じがします。それゆえに人工的、頭ン中
だけの世界という印象も否めませんけれど。
自分の短編を軽騎兵、長編を重騎兵だと言ってますが、
軽騎兵の方が優秀のような気がしますよ。
(私の読んだ長編が余り評判の芳しくない『青の時代』だったという
所為もあります。)
表題作の『真夏の死』は伊豆今井浜で実際に起こった水死事故を
もとに書かれた作品。
二人の子供とその子供達を子守りしていた夫の妹の水死という
衝撃的な事件を徐々に克服し、その後に訪れる一抹の虚しさを
描いた中編小説。突然のカタストロフ、人為的な力の及ばない
宿命的な出来事だとは素直に認めたくない主人公の心情が細や
かに描写されています。
三人の死。三人という「謎な数字」。これは不思議なものとしての「謎」ではなく「一家族にとっては大きすぎ、社会にとっては小さ
すぎ」、どちらにしても持て余してしまう微妙な、割り切れない
数字だと思います。

想像力の権化――ホテルのボオイと301号室に宿泊した女性との
交流を描いた『クロスワードパズル』。
宿泊客の秘密を垣間見られる職業に携わる男を通じて、展開される
想像(妄想)の数々。
想像力が核となるのが『翼 ―ゴーティエ風の物語―』でしょう。
従兄妹同士の少年と少女の間に生まれた淡い恋慕の情。
背中を付き合わせたときの甚だしい羞恥感を翼を隠し持っている
所為だと考え、何時しか自分の許から飛び去っていくのではないか
という惧れを抱いている――お互いが全く同じ考えを持っている
ことに気付かないというところが、またミソです。
しかし、どのあたりがゴーティエなのかは分かりません。

真夏の死―自選短編集
三島 由紀夫
新潮社 (1970/07)
売り上げランキング: 44,892
おすすめ度の平均: 5
5 満足です。

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