イーゲルヒュッテ
プロフィール

イーゲル

  • Author:イーゲル
  • 699円。タイ生まれ。
    瞳は少年、ところによりおっさん。
    すっとこどっこいな文章und日常の切り売り。
    魚の皮、海老の尻尾を好んで食べます。
    リンクはフリーにござい。

    よく出てくる人たち(一部人外)
    相方(夫)、Y氏undH氏(息子)、不踊木偶〈オドラデク〉(不可視舞弄具ペット)。
ごにょごにょ

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
私のメアドを知らなくても届くエラいメール

名前:
メール:
件名:
本文:

--/--/--//--.
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

2005/08/23//Tue.
カフカの迷訳『走りすぎゆく者達』

ドイツ語の本文箇所は全面ドイツ語表記で挑戦中。
これならウムラウトもエスツェットも出るハズ。
お手本は『カフカ全集Ⅲ』。
駄目ダシ、修正のお言葉大歓迎。精進します。

 Die Vorüberlaufenden
Wenn man in der Nacht durch eine Gasse spazieren geht,
und ein Mann,von weitem schon sichtbar―denn die Gasse
vor uns steigt an und es ist Vollmond ―uns entgegenläuft,
so werden wir ihn nicht anpacken,selbst wenn er schwach
und zerlumpt ist,selbst wenn jemand hinter ihm läuft und
schreit,sondern wir werden ihn weiter laufen lassen.
Denn es ist Nacht,und wir können nicht dafür,daß die
Gasse im Vollmond vor uns aufsteigt,und überdies,vielleicht
haben diese zwei die Hetze zu ihrer Unterhaltung
veranstaltet,vielleicht verfolgen beide einen dritten,villeicht
wird der erste unschludig verfolgt,vielleicht will der zweite
morden,und wir würden Mitschuldige des Moredes,
nur jeder auf eigene Verantwortung in sein Bett,villeicht
sind es Nachtwandler,villeicht hat der erste Waffen.
Und endlich,dürfen wir nicht müde sein,haben wir nicht
soviel Wein getrunken?Wir sind froh,daß wir auch den
zweiten nicht mehr sehn.

〈迷訳〉走りすぎゆく者達
 夜中に通りを一人散歩している時、遠くに一人の男が見えて
――というのは前の通りは登り坂になっていて、その時満月
だったので――私達に向かって走ってくる、私達はその人が
か弱くてみすぼらしい男だったとしても、引っ掴んだりはしないし、
もし誰かが背後で走り叫んだとしても、私達は走るに任せておく
だろう。
 なぜなら夜なのだし、満月に照らされて目の前が登り坂となって
いることに私達は責任を持つことは出来ない。おまけに恐らく
この二人は追いかけっこをして遊んでいるのかもしれないし、
二人はもう一人の人物を追い駆けているのかもしれない、無罪の
最初の男を追い駆けているのかもしれないし、二番目の男が殺そう
としていて、私達は殺害の共犯者になるかもしれない、はたまた
二人は 二人ともお互いのことを知らないのかもしれない、ただ単に
自分自身の責任で自分のベッドへと走っているだけ、
または夢遊病者かもしれず、最初の男が凶器を持っているかも
しれない。
 結局のところ、私達が疲れていてはいけない訳ではないし、私達は
ワインを沢山飲んだのではなかったか?私達は二番目の男も見えなくなってホッとする。

お手本『カフカ全集Ⅲ』
「走り抜けていく人々」
夜、通りを散歩している時、遠くから見えていた一人の男
――というのは眼前の道路は上りになつているし、折しも満月の
ことなので――が我々の方へ走つて来る時、我々はその男を引掴ま
えるということはしないだろう、たとえばその男が弱そうでぼろぼろ
の風をしていようが、またたとえ誰かその後ろから追つかけて来て
叫ぶとしても。むしろ我々は彼が走るに任せておくだろう。
なぜなら夜のことだし、街路が満月に照らされて眼前に上りと
なつていることに何で我々が責任を持つことが出来よう。
その上に、恐らくはこの二人は追つかけつこをして遊んでいるのかも
知れないし、二人はもう一人別の人間を追いかけているのかも知れ
ないし、先の男に罪がないのに追いかけられているのかも知れず、
後の男が殺そうとしているのかも知れない。とすれば我々は
殺人幇助罪に問われることになるだろう。それにまた二人はお互に
見ず知らずの人間であつて、それぞれが自分だけの責任で自分の
ベッドへ向かつて走つているのかも知れない。また彼らは夢遊病者
かも知れず、始めの男が凶器を持つているのかも知れないのである。
それに結局、我々が疲れて物ぐさであつてわるいわけがあろうか、
そんなに沢山葡萄酒を飲んだのではなかつたか。我々は二番目の
男の姿ももう見えなくなつているのにほつとする。

〈苦心したところ等〉
①denn die Gasse vor uns steigt an und es ist Vollmond
ansteigen(自)(地形が)登り[坂]になっている。
②und wir können nicht dafür,daß die Gasse im Vollmond
dafürkönnen (他:次の成句で)etwas(nichts)~
責任がある(無い)。

人が2、3人通りすぎただけでこれほど想像力を働かせる
カフカさんは想像力の権化。(殺害、殺人の共犯というのは疑心暗鬼
過ぎる気がしないでもない)
自分の認識も疲労やワインの飲み過ぎで怪しいと急に冷めてみたり、
冷静なのかそうでないのか――
だんだん厳しくなってきた。辞書買い換えようかなー。
『クラウン』、『アポロン』ではちと辛い感じです。

ドイツ語 | trackback(0) | comment(3) |

comment

2005/08/24 01:20

おっ!とうとう全文ドイツ語表記になりましたね!素晴らしいwunderbarなのです。翻訳も素晴らしいです!
辞書はやっぱりクラウンとアポロではちょっと物足りないと思います。
やはりお薦めは小学館の独和大辞典ですね。(というかこれしかない)まあ、もう少ししたら私のブログで独日辞書についても特集組みますので、参考にしてください。

Kaninchen | [ edit ]

2005/08/24 12:33

やはり独和大辞典ですか。相良・木村編纂の辞書が良いと
いう話は目にします。実物をドイツ語の先生に見せてもらっ
たら、物凄く単語が載っているけど字が極小だった気が。
かなりボロボロでしたが、勉強の重みが辞書から伝わって
きましたよ~。

イーゲル | [ edit ]

2005/08/24 18:49

相良・木村もいいのですが、なにせ古いんですよね。新しい訳語が無いし、字は小さいし・・・でも、優秀な辞書です。

Kaninchen | [ edit ]









ブログ管理人にのみ表示ヲ許可する

trackback

trackback_url

copyright (C) イーゲルヒュッテ all rights reserved.
[ template by 白黒素材 ]

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。