イーゲルヒュッテ
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イーゲル

  • Author:イーゲル
  • 699円。タイ生まれ。
    瞳は少年、ところによりおっさん。
    すっとこどっこいな文章und日常の切り売り。
    魚の皮、海老の尻尾を好んで食べます。
    リンクはフリーにござい。

    よく出てくる人たち(一部人外)
    相方(夫)、Y氏undH氏(息子)、不踊木偶〈オドラデク〉(不可視舞弄具ペット)。
ごにょごにょ

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2007/04/24//Tue.
ねむり姫ちゃん (仕事その2)

前回分はこちらです。
ねむり姫ちゃん

彼は合歓田が多少なりとも興味を持ってくれたことが嬉しかった
らしく、顔をほころばせた。
コーヒーにミルクと角砂糖をたっぷりいれてクルクルと掻き混ぜ、
一口飲んで満足気な表情をした。納得のゆく一杯に仕上がったらしい。
「――彼女は寝顔がとても素敵な女性ですよ、本当に。
ねむり姫ちゃんって、〈ちゃん〉付けですけど、子供という訳では
ありませんよ。――もしかしてちっちゃい女の子だなんて思ってました?」
図星を指された。ちゃん付けが何も幼い子供に限った呼称ではない
ことぐらいこれまでの人生で経験済みだというのに。
先入観が邪魔をした。
「……で、ねむり姫、シュラーフィットヒェンは幾つなんですか?
それに本名は何て名前なんですか?」
「年齢は正確なことは判らないけれど、外見的には多分僕と
同じぐらいか少し上だと思うんだよね。本名は僕もわからない。
だからシュラーフィットヒェンなんて呼んでいるんですよ。」
「なぜ気にかけているんです?そんな女性を?僕にはそっちの方が
不思議ですが。寝顔が素敵、それだけで気になるなんて腑に落ち
ませんよ。」
合歓田の言葉に答えるでもなく男は黙々と残ったコーヒーを飲み干して、
カップを置いた。
身を乗り出すようにして合歓田の腕時計を覗き込む。
「そろそろ、約束の時間ですね。すみません付き合わせてしまって。
会計は僕が払いますからそのまま店を出て下さい。
――ああ、そうそう、言い忘れてましたが、このコーヒー、
ノンカフェインなんです。だから仕事に支障をきたしませんよ。」
「いえ、結構です。それじゃ僕はこれで。どうもごちそうさまでした。」
大げさに音を立てて椅子から立ち上がり、出入り口へと急いだ。
コーヒーがカップから溢れそうになったが、気に留めている場合ではない。
ノンカフェインなら……とも思った。

仕事の再開時間までには間に合った。
猛ダッシュで会社の更衣室に駆け込んで作業着に着替えた。
(結局あの男は何を聞きたかったんだろう。コーヒーを奢るほどの
話はしていないと思うんだけどなあ。)
謎を無理やり押し付けられた印象。
しゅらーふぃっとひぇん?しゅらーふぃっと……
「……良い香りがするね。これって……コーヒー?」
「ぶ、部長。気配を感じませんでしたよ。(忍者?)
ちょっと喫茶店で人と会ってきたんですよ。それでこの匂いが
染みついちゃったみたいです。飲んでいませんよ、僕は。
僕は飲んでいません。」
鼻をひくつかせるしぐさ。追及を逃れるために合歓田は男に聞かされた
話を言って聞かせた。

何気に長くなりつつあるなあ。
行き当たりばったり、見切り発車――
こういうところだけ伝奇の遺伝子が受け継がれているのデス。
嘘です。

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