イーゲルヒュッテ
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  • 699円。タイ生まれ。
    瞳は少年、ところによりおっさん。
    すっとこどっこいな文章und日常の切り売り。
    魚の皮、海老の尻尾を好んで食べます。
    リンクはフリーにござい。

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    相方(夫)、Y氏undH氏(息子)、不踊木偶〈オドラデク〉(不可視舞弄具ペット)。
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2007/08/06//Mon.
アナベル・リー (エドガー・アラン・ポー)

幾年も幾年も前のこと
 海の浜辺の王国に
乙女がひとり暮らしていた、そのひとの名は
 アナベル・リー――
そしてこの乙女、その思いはほかになくて
 ただひたすら、ぼくを愛し、ぼくに愛されることだった。

この海辺の王国で、ぼくと彼女は
 子供のように、子供のままに生きていた
愛することも、ただの愛ではなかった――
 愛を超えて愛しあった――ぼくとアナベル・リーの
その愛は、しまいに天国にいる天使たちに
 羨まれ、憎まれてしまったのだった。

そしてこれが理由となって、ある夜
 遠いむかし、その海辺の王国に
寒い夜風が吹きつのり
 ぼくのアナベル・リーを凍えさせた。
そして高い生まれの彼女の親戚たちが
 とつぜん現れて彼女を、ぼくから引き裂き連れ去った
そして閉じこめてしまった
 海辺の王国の大きな墓所に。

天使たちは天国にいてさえぼくたちほど幸せでなかったから
 彼女とぼくとを羨んだのだ――
そうだとも!それこそが理由だ
 それはこの海辺の国の人みんなの知ること
ある夜、雲から風が吹きおりて
 凍えさせ、殺してしまった、ぼくのアナベル・リーを。

しかしぼくらの愛、それはとても強いのだ
 ぼくらよりも年上の人たちの愛よりも
 ぼくらより賢い人たちの愛よりも強いのだ――
だから天上の天使たちだろうと
 海の底の悪魔たちだろうと
裂くことはできない、ぼくの魂とあの美しい
 アナベル・リーの魂を――

なぜなら、月の光の差すごとにぼくは
 美しいアナベル・リーを夢見るからだ
星々のあがるごとに美しいアナベル・リーの
 輝く瞳を見るからだ――
だから夜ごとぼくは愛するアナベル・リーの傍に横たわるのだ
おゝ、いとしいひと――我が命で花嫁であるひとの
 海の岸辺の王国の墓所に――
 ひびきをたてて波の寄せくる彼女の墓所に。

(岩波文庫『対訳ポー詩集アメリカ詩人選(1)』加島祥造訳)

現在進行形で読んでいる『ロリータ』にアナベルという名前の女性が
登場するので、「アナベルと言ったらポーのアナベル・リー!」
といきり立って写してみました。
これがモデルっぽいというか、アナベル・リーを地で行くような
展開ですね。
まだロリータに出会っていないハンバート。これからどうなるのやら。



鑑賞用 | trackback(1) | comment(2) |

comment

2008/11/25 19:47

面白かったです!またきますね。

サッチン | [ edit ]

2008/11/26 22:58

サッチンさんはじめまして。
面白かったとは嬉しいお言葉です。またのご訪問をお待ちしております!

イーゲル | [ edit ]









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プルーストを読む―『失われた時を求めて』
プルーストは「私」殺した書き方をしている。マルセルという登場人物には意味がない・・こういう出発点から始めた著者のプルーストに関する集大成。母の問題、スノビズムの問題、同性愛の問題、ユダヤ人問題。取り上げられている問題は多岐に亘っているようですが、実はこれ
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